日本昔話の1つである『桃太郎(ももたろう)』は石川県だと衝撃のラストになる事をご存知ですか?
テレ東の番組リトルトーキョーライフ“日本昔話”で取り上げられた1つに、面白そうな事が検証されていたので、まとめさせていただきました!
昔話では1,2位と争うほど有名な桃太郎ですが、実はみなさんが知っている桃太郎と石川県に伝わる桃太郎は全く別物なんです。
そんな石川県の桃太郎のあらすじや、一般との結末の違いを比較しましたので、興味のある方はお見逃しなく!
Contents
石川県の桃太郎は物語が違う?
桃太郎と言えば、日本のおとぎ話の1つで誰もが知ってるお話ですよね!
さくっとあらすじを話すと
ある所に住んでいる、おじいさんとおばあさんがいて、おばあさんが川で洗濯をしている時に大きな桃が現れ、拾って開けたら中から男の子(桃太郎)が生まれます。
その桃太郎は大きくなってから鬼退治に行くために、おばあさんからキビ団子貰ってイヌ・サル・キジを仲間にし鬼ヶ島の鬼を退治するというお話ですよね!
ほとんどの方は幼少期からこの物語が当たり前かもしれませんが、実は地域によって物語は異なってくるようで、その中でも石川県の桃太郎はラストが衝撃なんです!
次にあらすじや詳細をご紹介するので、お楽しみにしてください!
石川県の桃太郎のあらすじ
それでは石川県に伝わる桃太郎のあらすじをご紹介します。
わかりやすいように、所々文章を変えていますが、内容に違いはないので安心してご覧になって下さいね!
『桃太郎と鬼の牙』
昔むかし、あるところにお爺さんとお婆さんがいました。
お婆さんが毎日川へ洗濯に行くと川の上からでっかい桃がぷかぷかと流れてきました。
あまりにも美味しそうなのでお婆さんは拾って食べてみました。
その桃は大変美味しく食べてもう1つ来たらお爺さんにもあげるためにも一つ来いと言いました。
するとまた本当に川の上からぷかぷかと桃が流れてきたので拾って持って帰りました。
その桃は家の箱の隅に入れていたらお爺さんが晩方に山から帰ってきました。
お婆さんはそれまでの出来事をお爺さんに説明して、桃がおいしかったことを話すとお爺さんにも食べさせてあげようとします。
するとその桃が2つに割れて赤ん坊が座っていました。
2人には子供がいなかったので、自分たちの子供として迎えようと話し、桃から生まれた赤ん坊の名前は桃太郎にすることにしました。
可愛がって育てるとすくすく成長し、だんくら坊(わんぱく)な男の子になりイタズラをするなど、しょうがない子です。
すると隣に住む『じっと殿』が桃太郎に『そういうイタズラをするならわしの言う事を聞け』というと、『何でも聞く』と桃太郎は答えます。
じっと殿は『そんなにお前がイタズラをしたなら鬼ヶ島に行って鬼の牙を取ってこい』と提案します。
桃太郎は『よし分かった』と言い家に帰ってからお爺さんに相談します。
『そう言われたから行きたいんだがワシは行ってもいいか?、それなら今生の別れみたいなものだからキビ団子を持たせてくれ』
それに対しお爺さんとお婆さんは『そこまで言うならキビ団子くらいしてやるさかい、お前は強いんだから手柄を立ててこい』と言うとキビ団子をたくさんこしらえました。
からすけ太郎と柿太郎
桃太郎が出発し歩いていると道に石が転がってきます。
桃太郎は『何じゃけしからん』と思いながら見ていたら、石は道の真ん中で止まりました。
するとその石がホカンと割れて中から男が現れました。
その男は『あんたどこに行くんだ?』と桃太郎に聞きます。
桃太郎は鬼ヶ島に行くと伝えると、腰につけてるキビ団子をくれるならお伴すると言うので桃太郎はキビ団子を上げました。
その男は名前を『からすけ太郎』と言います。
しばらく歩いているとまた大きい石が転がってきました。
怪しいと思った2人は立ち止まると、またからすけ太郎の時と同じように石が割れ、中から男がひょっこりと出てきます。
『わしの名前は柿太郎、あんたらどこに行くんだ?』
柿太郎に鬼ヶ島へ行くことを伝えると腰につけたものをくれたらお伴すると柿太郎が言うので日本一のキビ団子を食べさせ仲間になることになりました。
3人で鬼ヶ島に鬼退治へ向かいます。
鬼ヶ島に到着
鬼はでかい金門を閉めて中に住んでいます。
目の前にきた桃太郎は『からすけ太郎よ、ぱっと蹴れ』と言いました。
からすけ太郎は言われた通りに門を蹴とばしましたが、門は全くびくともしませんでした。
次に桃太郎は柿太郎にも促しますがからすけ太郎と同じように門はびくともしません。
桃太郎は『やっぱり弟子じゃいかんか』と言って自分で門を蹴りました。
すると門はギイっと音を立てながら開きました。
桃太郎はまず弟子を先に行かせましたが、からすけ太郎が入ると鬼に呑み込まれてしまいました。
今度は柿太郎も鬼に呑まれてしまいます。
すると弟子たちが呑まれて腹を立てた桃太郎が『弟子をみんな呑んでしもたんじゃ、承知せん!戦ってやる!』と言い鬼に向かっていきました。
そして鬼をやっつけると鬼は『勘弁してしてくれ!仲間も出してやる』と言って鳥の羽根を取ってきて燃やすと、飲み込みました。
すると喉を鳴らせ、からすけ太郎が飛び出してきました。
桃太郎は『もう1人出さないと承知せん』と言い、鬼はまた喉を鳴らせ柿太郎を吐き出しました。
『3人揃ったので今度はお前を征伐してやるから覚悟しろ!』
と言い鬼も何もかもをハチャメチャにしました。
今度は鬼の牙を取って『じっと殿』に言い訳ができるから帰ろうと言い、3人で帰ります。
衝撃のラストは桃太郎たちの自殺
帰り道で日が暮れると小さくて狭い小屋があったので、中を覗くと桃太郎の養婆がいました。
ゴオゴオゴオゴオと碾き臼を回しています。
『お前らどこ行ったんじゃないか。』
『とってきたのがこれじゃ』
『どりゃ、お婆にちょっと見せてくれやい』
と言われた桃太郎は婆に見せる事に。
『どら、どんなもんじゃ、手に載せて見せてくりゃれ』
婆が小さいころから養うた子じゃに、夏は扇の風、冬はコタツの火で育てたこじゃに、どうして意地が悪いのじゃ。そんなもの見せられんか
桃太郎が手のひらに載せたのは、婆ではなく鬼でした。
でっかい風が吹いてきて荒れて、そこら辺りじゅう見えんようになり、その婆の臼もみんな飛んでいってしまいまいました。
何もかもなくなってしまいました。
桃太郎とからすけ太郎、柿太郎は『1人は海を探し、1人は山を探し、1人は天を探して、もし鬼の牙が取れなかった時は3人で海にはまってボンボオっと死んでしまおう』と相談していたので、その通り鬼の牙を取れなかったので死んでしまいました。
一般的な桃太郎との違いは?
上記のあらすじはいかがでしたか?
私も含めみなさんが知っている桃太郎とは、大きな違いがたくさんありますよね!
特に大きな違いなのはラストで桃太郎とからすけ太郎と柿太郎が自殺をしてしまうところです。
なんとハッピーエンドでめでたしめでたしとはいかないんですよね!
日本昔話の多くは、最初が昔々~~から始まり、最後は~~めでたしめでたしが多いですが、あれも大衆向けに作られた最もマイルドなパターンです。
原作や、地域の違いによっては恐ろしい結末だったり、旅の途中の話にも違いがあります。
仲間も猿・きじ・犬ではない
石川県の桃太郎は、一般の桃太郎が仲間にする猿・きじ・犬では無いんですよね!
からすけ太郎・柿太郎はどちらも人間で、転がってきた石から登場するという全く違う仲間入りの仕方でした。
これは、英雄アイリ・クルバンなどにある、旅先で出会う男との勝負で勝った後に、仲間にするという表現方法を取り入れられたという説があるそうです。
その他にも、鬼の牙を養婆に化けた鬼が小屋で取り戻す部分は、女の裏切りによる英雄の滅びを表現していると唱えている方もいらっしゃるようですね。
石川県の桃太郎はラストが衝撃のまとめ
今回は、石川県の桃太郎のあらすじとラストが衝撃的についてご紹介していきました。
あまりにも残酷な結末を迎える石川県の桃太郎。
最初に鬼の牙を持ち帰れなかったら3人で死ぬ約束をしていたことも驚きですし、途中まで成功して最後騙されてはしまった時に、約束通り自殺を結構するのも作品主人公(しかも童話)では信じられない展開ですよね。
石川県の桃太郎のようにまだまだ一般的に知られている以外の面白いストーリーがたくさんあるので、そちらもまたまとめていきたいと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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