運転中のスマホ操作の違反点数や罰金と、今後見直される、ながら運転の厳罰化をわかりやすくご紹介します。
近年、交通事故全体の数は減少しているにもかかわらず、運転中のスマホ操作によって起こった交通事故は増加しているのをご存知でしょうか。
自家用車の運転中にスマホや携帯電話で通話をしたり、画面を見ているところを警察に見られたら一発で停止させられ、反則金を支払わなければなりませんよね!
また、ポケモンGOを運転中に操作していた人が、事故を起こした悲しい事件もありました。
これから厳罰化がされる事が決まっていますが、まずは現行、運転中のスマホ操作の違反・罰金と厳罰化についても詳しくご紹介しますので、是非参考にしてみてくださいね!
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『運転中のスマホ操作』違反と罰金はいくら?
警察の発表によると、平成28年に道路交通違反で取り締まりを実施したのが、全体で700万件だったそうです。
その中で、運転中のスマホ操作により取り締まりが100万件となっています。
また、ながら運転はよそ見をしている訳ですから、死亡事故に繋がってしまったケースも少なくありません。
そのため、警察はポケモンを使ったポスターなどで『絶対やめよう!運転中の『ながらスマホ』』と書かれたものを広報啓発活動として行っています。
では、違反点数や罰金はどれぐらいなのでしょうか。
運転中のスマホ操作による罰則は以下のような2種類になっています。
- 携帯電話使用等(交通の危険)違反:交通の危険を生じさせた場合に3か月以下の懲役または、50,000円以下の罰金
- 携帯電話使用等(保持)違反:運転中に携帯を利用したが、交通の危険が起こっていない場合、50,000円以下の罰金
また、現行の罰則では上記の2つとも交通反則通告制度の対象になっているので、以下のような反則金と違反点数の加算による処理が行われるので、反則金を支払う事で罪に問われることはありません。
- 携帯電話使用等(交通の危険)反則金:大型車12,000円,普通車9,000円,二輪7,000円,原付6,000円+違反点数2点
- 携帯電話使用等(保持)反則金:大型車7,000円,普通車6,000円,二輪6,000円,原付5,000円+違反点数1点
なお、後ほどご紹介しますが、2018年1月に運転中のスマホ操作などへの厳罰化が決定されており、遅くても2019年以内には上記よりも罰則が厳しくなります。
『運転中のスマホ操作』ハンズフリーは違反・罰金にならない?
運転中に通話をしたいけど、もしハンズフリーなら違反にならないのか気になるところだと思います。
答えは『ハンズフリーなら違法にならない』です。
理由は、運転中のスマホ操作は、手で保持するか画面をずっと見なければ違法にならないからなんですね!
ただし、条件があり例えばイヤホンをしていて緊急車両が通る時に気付かないような状況ですと、違反の対象になってしまいます。
また、道路交通法上では罰則にならなくても、都道府県ごとの条例では禁止されている場合もあるので、使用する場合は、その都道府県の条例を確認する必要があるでしょう。
もし条例違反だった場合には、安全運転義務違反となり9,000円の反則金と違反点数2点が加算されるので注意です。
上記の事から、もし通話をする時は、イヤホンで通話をするのではなく、外の音が聞こえるようにスピーカーで話したり、車によってはハンズフリーの電話機能が付いてますからそちらを使うと安全に運転をする事が出来るでしょう。
これなら道路交通法だけではなく、都道府県の条例による規則を破ることもありません。
『運転中のスマホ操作』赤信号・停止中は?
運転中のスマホや携帯電話は運転中の使用が禁止されるものですが、赤信号や停止中ではどうなるのでしょうか。
これは、赤信号で停車しているとはいえ、この停止に関しては運転中とみなされるようです。
確かに納得できるごもっともな意見ですよね!
実際に、赤信号の停止中にスマホを見ていた方が、警察に完全停止だからセーフでしょ?と質問したところ、『赤信号の停止中は停止ではない』と切符を切られた事例もあります。
また、赤信号の停止中にスマホの画面を注視することで信号が青に変わっていても気付かない場合、交通の妨げをする事になりますから、これも交通違反になるんですね。
ですので、赤信号での使用は控え、駐停車ができるスペースでの使用が得策です。
『運転中のスマホ操作』ポケモンGOの検挙数がやばい?
ヨドバシカメラ新宿西口店に、ポケモンGO……ポケモン号が来てた。運転席の中にはピカチュウとイーブイがいた。 pic.twitter.com/15ChU9py92
— えむえむ (@minamune) 2018年10月28日
社会現象にもなった人気ゲームアプリ『ポケモンGO』は、ポケモンをゲットするために自分が移動する斬新なアイディアとして一世風靡したのは記憶に新しいと思います。
ただし、車の運転中は移動し続けてるという事で、ポケモンGOをプレイしながら運転する人が急増しました。
なんと、配信から一月で検挙数が1,140件にも上ったそうです。
また、運転手がポケモンGOをプレイするのに夢中でよそ見をし、死亡事故を引き起こした痛ましい事件も数件ありました。
この事から、開発している任天堂は対策を進め、今では移動中の速度制限が設けられ、一定の速度以上はポケモンの出現がしないなどの対策を打ったんですね。
ただ最初の対策は、一定の速度以上になると警告が出るだけだったようですが、徐々に厳しくなっていったそうです。
ポケモンGOだけに限らず、運転中のスマホの操作による交通違反はスマホの使用だけでなく、『一時停止違反の増加』にも繋がっているそうで、スマホの普及から年間20万件増加した一因にもなっています。
『運転中のスマホ操作』今後罰則が厳罰化する?
運転中のスマホ操作などによる危険行為に対して、2018年1月13日に政府が道路交通法改正で罰則を強化する、いわゆる厳罰化へ動く方針がわかりました。
これは、スマホの取り締まりが年間で約100万件もある現状に加えて、鉄の塊である車を運転していて非常に危険を伴うわりには、現行の罪が軽いという意見も多くあり、その他の様々の要因を踏まえて法の改正に踏み切った形になっているんですね。
たしかに、ここ最近で一気にスマホはめまぐるしい進化を遂げ、車の運転に限らず歩きながらでもアプリなど、画面を見ている時間が多くなっている現在の状況と、この法律が作られた時代は違いますもんね!
なお、厳罰化がされると以下のように反則金などが引き上げられます。
種類 | 現行の罰則 | 改正後の罰則 |
携帯電話使用等(交通の危険)違反 | 3か月以下の懲役または、50,000円以下の罰金
反則金:大型車12,000円,普通車9,000円,二輪7,000円,原付6,000円+違反点数2点 |
1年以下の懲役または30万円以下の罰金+違反点数2点 |
携帯電話使用等(保持)違反 | 50,000円以下の罰金
反則金:大型車7,000円,普通車6,000円,二輪6,000円,原付5,000円+違反点数1点 |
6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金+違反点数1点 |
現行と改正後の大きな違いは、交通反則通告制度の対象では無くなることで、『反則金』がなくなり、はじめから罰則の対象になっているところですね!
つまり、法改正後に運転中のスマホで検挙されると、懲役または罰金の対象となり、前科がつく犯罪行為になるということなんです。
さらに、現行よりも懲役が長期化されており、罰金額も50,000円以下から300,000円以下に増額されるなど、厳しい視点でみられていることがわかりますね。
この厳罰化ですが、早ければ2018年末、遅くても2019年4月には法律が改正される見込みです。
『運転中のスマホ操作』違反・罰金のまとめ
今回は運転中のスマホ操作(ながら運転)の違反や罰金などについてご紹介していきました。
現行の道路交通法では以下のように違反と罰金が発生します。
- 携帯電話使用等(交通の危険)違反:交通の危険を生じさせた場合に3か月以下の懲役または、50,000円以下の罰金
- 携帯電話使用等(保持)違反:運転中に携帯を利用したが、交通の危険が起こっていない場合、50,000円以下の罰金
そして、交通反則通告制度の対象になっているため反則金を支払うことで罪に問われる事は無いんですね!
しかし、2018年末から2019年の4月までには、新しい法案が可決される見通しで、ながら運転に対する厳罰化がされます。
万が一にもスマホでよそ見をし、事故を起こしてしまったら大変ですので、どうしても通話をする場合はハンズフリーで行うようにすることが、安全に車を走らせ、自分も相手方も守る事に繋がるんですね!
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